近年様々なクラウドサービスを利用することが可能です。コンシューマーではスマートフォンから利用できる、DropboxやGoogleDrive、iCloudなどファイルを保管したり管理するサービス、名刺管理サービス、音楽配信サービスなどがすでに生活に密着しています。
一方ビジネスでは、顧客管理システム、グループウェア、売り上げ、販売管理システムなど様々です。

・クラウドサービスのメリット、デメリット

クラウドサービスでは何と言っても申し込んでからすぐに利用できることが挙げれれます。月額費用を支払い、ほかにいいサービスがあれば乗り換えることも可能です。また、会計処理上減価償却をする必要がない点も挙げれらます。サービスも洗練しており、新しい機能が定期的に追加されるなど、常に最新の機能を利用することも可能です。
一方メリットだけではありません。カスタマイズできる範囲は限られていますので、ソフトウェアに業務を合わせる必要があります。コアな業務であればあるほど、なかなかソフトウェアに合わせることが難しい場合もあります。また、一般的にWebブラウザを利用していますので、クライアントサーバ型のソフトウェアに比べ処理が遅かったり、セキュリティの設定を十分考慮しなければなりません。ランニングコストも当然発生します。同じソフトを長期に利用する場合はクライアントサーバ型の方がリーズナブルな場合もあります。

・クライアントサーバ型ソフトウェアのメリット、デメリット

クライアントサーバ型(以下、クラサバ)は、インストールやハードウェアを用意しなければならないデメリットがあり、イニシャルコストもかかります。一方、3年、5年と長期に利用する場合はトータルコストが安くなる場合もあります。また、社内ネットワークにインストールすれば、外部からの接続も意識せずに制限でき、処理もWeb系のシステムと比較すると高速な場合があります。ソフトウェアに業務を合わせる必要はクラサバ型のソフトウェアでも同様です。

・スクラッチ開発

スクラッチ開発ではWeb系、クラサバ系どちらも開発可能で、企業に合わせて開発を行うため、業務をソフトウェアに合わせるのではなく、業務に合わせてソフトウェアを開発します。そのため、より業務に近いソフトウェアを利用することが可能です。一方、イニシャルコストとして開発費が計上され、OSなどの環境が更新される際に、追加開発が発生する可能性があります。

・今後のソフトウェアとは

今後どのようなソフトウェアが中心になるのでしょうか?
正解はありませんが、クラウドサービスが今後も成長することは間違いないと思います。また、自社でハードウェアを調達するのではなくクラウドサービスを利用するケースが今後増えていくと考えられます。Microsoft AzureやAmazon Web Serviceなどのサービスでは日本準拠法にも対応するようになり、ますます身近なものになりました。私が働き出した頃は、メモリやディスク程度のカスタマイズができる出来合いのサーバが一般的でしたが、DELLのようにオーダーで様々な構成を選択できるサーバが一般的になり、現在ではネット上に自社サーバを置く、クラウドが拡大しています。サーバはクラウドで利用し、ソフトウェアはクラザバ型やスクラッチ開発など様々なケースが今後増えて行くことが予想されます。またモバイル対応も考えなければなりません。

こういった、新しいサービス、技術に乗り遅れず、ベストなソリューションを提供できるように精進しなければならないと思う今日この頃です。